畑 健二郎
Vol.20 /2005/03/02
【第21話/ワタル・その2】
人ごみの中でも涙は出ますな。
2005年2月18日、秋葉原にて。
ばっ! ち、違うよ!
な、泣いてなんかねーよ!
花粉がちょっと目に染みただけだって!
あー、くそっ!
こ、今年の花粉は目に染みるわ〜……
え〜……さて……
何と言っていいやら分かりませんが……
本当に
本当に!
本っっっっ当に!!!
単行本の第一巻を買っていただき
ありがとうございました!
単行本の発売日の朝。
本当は外に行かない予定でした。
しかし……さすがに心配になって。
というか一生に一度のことだし、
現実を直視したほうが
たとえここで道が終わっても
次の一歩につながる何かが見つかるかもしれないと思い
かなり迷ったのですが秋葉原に行ってみました。
発売前
「単行本が売れなかったら打ち切りも近いねー☆」
などと担当に冗談交じりに言われ
「あっはっはーそうですねー☆」
と笑って誤魔化してましたが夜は眠れなくなっていました。
で、午前11時半。
秋葉原に到着。
駅前の某店に入りました。
本当に店頭に並んでいる事にも驚きましたが
いきなり一人の男性がハヤテの第一巻を
手にとってくれているではないですか!
おおっ!
表紙を見ている!
買いづらい表紙でスマン!
裏表紙を見る!
さらに買いづらい裏表紙でスマン!
お兄さんは迷っている!
いかん!
後ろから『念』を送れば買うかもしれない!
単行本を手にとるお兄さんを
白いヘッドホンをして血走った目をした奴が
マン・ツー・マンディフェンス!
横からさりげなく
「へー、この店で買うとポストカードなんかもつくんだー」
などとつぶやいてみる!
するとお兄さん、横のただならぬオーラに
気圧されたのかレジに単行本を持っていってくれました。
……ありがとう。
お兄さんはきっと僕のことを怪しい奴だと思っただろうけど
僕はお兄さんのことを一生忘れないよ☆
その日。
秋葉原の街を二時間ほどウロつきメイド喫茶で燃え尽きておりました。
とりあえず、この連載をどこまで続けさせてもらえるか
分からないですが
買ってくださった皆様を出来るだけ裏切らないように
今以上に頑張ろうと思います。
本当に皆さん、ありがとうございました!
そして引き続きよろしくお願いいたします!
それと散々「二冊以上買ってください」と言っていたら
本当に二冊以上買ってくれた方がいて
ありがとうございます、と同時にス、スミマセン……
余計なお金を使わせてしまって……
中には一人で15冊も買ってくださった方がいて……
ご、ゴメンナサイです……
でも嬉しかったです。
ただ、どこにも描き下ろしの書店用ポスター漫画を
飾ってくれていないのですが……
あれはなかったことになっているのでしょうか?
一応、アナザーストーリーの続き物なのですが。
結構色が綺麗に出て喜んでいたのですが……
で!
散々前置きが長くなりましたが
第21話です。
なんというか連載前から細かく考えていた話というのは
どうもページが足りなくなる傾向が強いです……
今回の話も連載前から相当イメージしていた
話だったのですが…………
おかしいなぁ……こんなはずでは……
それでワタルについてなのですが
名作劇場にたとえると
私のあしながおじさんのジュリアや
トラップ一家物語のヘートヴィッヒみたいなもので
なんというかまぁ嫌な奴です(笑)
ただ『嫌な奴』ですが『悪人』ではないので
しばらくは生暖かく見守ってほしいという感じです。
あと伊澄ですが
表も裏もなく純粋無垢で天真爛漫な美少女は
それ故に周りの人に迷惑をかけるというか
悪意がない分周りの大変さは増大するというか……
ワタルも今後、苦労が絶えないと思われます。
ま、男の子は困難が大きければ大きいほど
輝くものだと思うので頑張ってもらいたいものです。
ハヤテ×伊澄×ワタルの三角関係にご期待ください。
ナギはすっかり蚊帳の外ですが……
あと表紙でサキさんがお風呂に入っているのは
先週のアレで濡れてしまったからですので一応……
それでは来週も、
そして今後もよろしくお願いいたします!
では〜☆