藤田和日郎
Vol.61 /2021/07/28
ご無沙汰しておりました。藤田和日郎です。
ふー。
五年かかりましたが、ようやく「双亡亭壊すべし」壊すことができました。
まずは、長い間読んでくださった少年サンデーの読者のみなさん、本当にありがとうございました。
4500ページ以上かけて、ようやく一軒のお化け屋敷を壊した訳です。
それほど、このおかしな芸術家の棲む家は、強大でありました。
どのエピソードも、どの1ページも、全てがこの敵を壊すのに必要でした。
なにせ、いつも自分が送り出す漫画とは違い、今回は拳がものを言う戦いではないのですからね。
油断などできません。
たった一つの着地点に向けて、脇目もふらず突進しなければ、物語を終わらせる事はできませんでした。
頭を振り絞り、たくさん勉強をして、めちゃくちゃ刺激を受けながら、漫画の連載をする事となりました。
そうです。
読んでくださった方はご存知の通り、自分も「脳を揺らして」がんばりました。
いかがでしたでしょうか?
「描く者」とその作品を「鑑賞する者」
坂巻泥努が言ったように、芸術はその二つが必ず必要です。
漫画も同じで、読者のみなさんに読んでもらうことではじめて完成するのだと思います。
できれば、みなさんが面白がってくれたなら良いなあ。
この漫画を描くにあたって、はこたゆうじ君にたくさんの「絵」をお借りいたしました。
はこた君は、元はアシスタントをしてくれていましたが、今は絵を描いて、「キスねこ」という絵本も出しています。
彼の面妖でいて、独特なユーモアのある「絵」がなければ、「双亡亭壊すべし」は、始まりもしなければ、終わりもしませんでした。
彼には大変感謝しています。
よければ、彼の他の絵も、見に行ってみてくださいね。
では。
また、いつかお会いしましょう。
あーーーーーー。「双亡亭壊すべし」
描けて、楽しかったあ。
ありがとう。
藤田和日郎(^O^)/