あだち充
Vol.8 /2003/05/14
ひとり言
自分も含めて、昔の子供達がみんな野球好きだったわけではない。
父親がTVで野球を観ていると、ウラ番組のヒーロー物が観れない多くの少年達は野球を恨んでいたはずである。
それでも、嫌でも目に入る画面から、いつしかチームを覚え、選手を覚え、素直な者は巨人ファンに、ちょいとひねくれた者はアンチ巨人ファンへと分かれていったのである。
それは野球に限らず、ニュースだったり、落語だったり、浪曲だったり、ムリやり付き合わされない限り、子供が自分で選択するとは思えないモノは山ほどあった。
そして今、子供部屋があり、2台3台のTV、ゲーム、パソコン、興味のあるモノを自分で選択する……
大人になってわかるモノ、その多くは子供の頃ムリやりまかれた種の中にあったような気がする今日この頃です。
※編集部註 写真はこのページに来るたびに変わります。全5種類ありますので全て見てください。