久米田康治
Vol.27 /2002/07/10
最近、物忘れがひどいんです。テレビを見ていてもタレントの名前がすんなり出てこない。半日悩んで思い出した名前が、前田美波里でがっかりだった。素で言えた実家の住所も、見ないと言えなくなったり、昔のアシスタントの名前すら出てこない。多分、ボクの脳の容量が一杯で、これからは何も記憶することができないのだ。それでも構わない。どうせいいことなんかこの先ないんだから。罵倒され、侮辱され、辱められ、もう下がる一方の人生。これから先、覚えてていいことなんか何一つない人生。そう、これからのボクの人生は急降下。まあ、もともと高さなんかないのだが。落ちるところまで落ちて、もう二度と戻ることのない人生。でも、そんな最下層からの空も青いだろう。落ちてこそ分かった人生の最高到達地点。あの頃は友達もいたもんなあ。夢も希望もあったと思う中学時代。友達と理想のおっぱいの大きさを、朝まで真剣に語り合ったっけなあ… で、結局出た結論が「手の平におさまる程度」の大きさで、「大きすぎると垂れやすいんだよ」とか、「小さければ揉んで大きくしてあげればいいんだよ」と、触ったこともないのに夢あふれる発言をしてたっけなあ… こんなオレでもあの頃は未来を見てた。ポケットにこぼれんばかりの夢と希望もあったろうに。今となっては夢も希望も情熱もない。おっぱいなんてどうでもいい! てことはない。てことは、まだ希望が残ってるということだ。ありがとうおっぱい。